日本エス・エイチ・エル

日本エス・エイチ・エル株式会社は東京都中野区に本社をおく企業。昭和62年、現在のSHLグループ(英国)がライセンスを持つ適性テストなどの日本語版の開発販売を目的に設立。平成13年大証ナスダック・ジャパンに上場。適性テストや質問紙検査を販売するプロダクト・サービス、顧客企業の人事部門と協力してその企業や職務のコンピテンシーを明らかにするコンサルティング・サービス、顧客企業の人事担当者を対象にした研修を実施するトレーニング・サービスを行う。

日本エス・エイチ・エル

日本エス・エイチ・エル株式会社は東京都中野区に本社をおく企業。昭和62年、現在のSHLグループ(英国)がライセンスを持つ適性テストなどの日本語版の開発販売を目的に設立。平成13年大証ナスダック・ジャパンに上場。適性テストや質問紙検査を販売するプロダクト・サービス、顧客企業の人事部門と協力してその企業や職務のコンピテンシーを明らかにするコンサルティング・サービス、顧客企業の人事担当者を対象にした研修を実施するトレーニング・サービスを行う。

事業内容

沿革・会社概要

日本エス・エイチ・エル株式会社(SHL-JAPAN Ltd.)は、代表取締役の奈良学が東京都中野区に本店をおく人材アセスメントサービスを提供している企業。東京都新宿区においてSaville&Holdsworth Ltd.がライセンスを有する適性テスト等の日本語版の開発と販売を目的として、Saville&Holdworth Ltd.と株式会社文化放送ブレーンとの合弁契約に基づき、両者の折半出資により1987年12月エス・エイチ・エル・ジャパン株式会社を設立。1987年に合弁契約を解消し、Saville&Holdworth Ltd.の子会社となる。1993年、日本エス・エイチ・エル株式会社に商号変更し、東京都中野区に本社移転した。2001年大阪証券取引所ナスダック・ジャパンに上場。2013年東京証券取引所JASDAQに株式を上場。

事業内容

SHL Group Limitedからライセンス供与を受け、主に国内企業向けに人事部門が必要としているニーズに対して、人材の能力や適性を科学的・客観的に評価する総合的にアセスメントサービスを提供している。日本エス・エイチ・エルの提供するサービスの特徴は、個人のパーソナリティ特性に基づいた職務適性の判断を提供することにある。

プロダクトサービス

「プロダクトサービス」では、一般的に適性テストと呼ばれている、個人差、職務差及び組織文化差等を測定するためのテスト・質問紙群(プロダクト)を販売している。日本エス・エイチ・エルのプロダクトは、臨床や教育が対象とする性格等を測定しているのではなく、職務遂行に関連した能力、性格及び意欲を測定対象としているところに特徴がある。

コンサルティングサービス

企業や職務内容によって、職務を遂行するために必要な能力は異なる。日本エス・エイチ・エルは「コンサルティングサービス」を通じて、顧客企業の人事部門と協議し、職務を遂行するうえで必要となる能力要件を作成(コンピテンシーモデリング)し、顧客仕様のプロダクトやさまざまな人材評価手法を開発し提供している。

トレーニングサービス

「トレーニングサービス」は、日本エス・エイチ・エルのプロダクトおよびサービスを利用する顧客企業の人事部員を対象にした研修サービス。プロダクトの結果解釈方法、面接技術及びグループ討議評価技術等の人材評価技術を習得するも。

経営方針

「人・仕事・組織の個性を可視化するための測定ツールを提供し、測定データの適切な解釈を通して、顧客企業の生産性向上とそこで働く個々人の仕事を通しての自己実現をはかる」ことを企業理念している。また、高い効率性を追求する会社、収益力が高くかつ成長が見込まれる会社、高い専門性と良質なサービスを提供することにより、社会への貢献度の高い、顧客から尊敬する会社となるべく、様々な施策に取り組んでいくことが重要であると考えている。

経営指標

「資本効率を高める」という観点から、目標とする経営指標として業績に対するROE(自己資本利益率)を重視している。

経営環境および経営戦略

企業側は業績好調の中でもむやみに採用数を増やすのではなく、学生への質重視の「適切な人材」「優秀な人材」に対する企業の要求は年々高いものになっており、「入社後にきちんと成果の出せる人材、配属予定の業務に適正のある人材」を求めるニーズはより強くなっており、そのための適切な人材アセスメントサービスが求められている。

日本エス・エイチ・エルは新規学卒者の採用選考市場での戦力集中を引き続き展開するため、「商品力のさらなる向上と営業体制の強化、営業効率の改善」が必要となる。さらに、経験者採用選考市場に対しても全国に展開した販売代理店ネットワークを通じて顧客ニーズに細かく対応しており、2007年の株式会社毎日コミュニケーションズの資本参加により、拡大に一層勢いが加速している。国内市場では引き続きグローバル人材採用を支援する体制を維持するとともに、新商品の開発等も研究・開発力を連携していく。

今後営業利益を増加させるために、取引社数の拡大、Web化の推進による利益率の向上、現有社員向けアセスメントサービスの拡大、採用選考市場の変化を先取りした商品サービスの提供の4つの成長シナリオを基本戦略とする。

対処すべき課題

従来通り新規学卒者の採用選考における適性テストサービスを提供していくとともに、顧客企業における人事施策の適性かに関する各種社員アセスメントサービスを提供する体制をより強化し、成長並びに収益体質の強化に努める。

人材の確保と教育

日本エス・エイチ・エルは新サービス・新システムの開発体制、営業体制、内部管理体制の強化が不可欠と考えており、そのためにコンサルタント職及びシステムエンジニア職並びに管理部門の人員増強に努める。又、継続的な教育の徹底により、新入社員の早期戦力化や中堅社員の能力向上に取り組み、強固な社内体制を構築していく。

研究開発の推進

インターネット技術を利用した人材アセスメントサービスは、今後ますますグローバル化していくと考えられる。そうした変化に対応するため、SHL社とのライセンス契約に基づき、SHL社が持つ多国籍言語ツールを日本国内で利用できるようにして、グローバル顧客に対する利便性向上に寄与していく方針である。


2019年9月期 有価証券報告書(提出日:2019年12月24日)

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