ゲーミングチェア1本足打法でユニコーンまで登り詰めた「Secretlab」の創業史

企業価値が10億ドル以上のスタートアップを、その珍しさから「ユニコーン」と呼ぶ。今やユニコーンは世界に1,000社以上あるとされ、宇宙開発、仮想通貨取引所、アパレルECなどその事業領域は実に多種多様だ。

そのなかでも、シンガポール発のユニコーンであるSecretlab(シークレットラボ)は興味深い。ゲーミングチェアのみを販売し、その評価額は2021年6月には15億ドルに達したと報告されているのだ。

Secretlabのゲーミングチェアは合成皮革製の499ドルから革製の約1,000ドルという価格帯で販売しており、決して安くはない。それでも品質の高さから数々のeスポーツチームに採用されてきたが、コロナ禍の影響もあり、今ではゲームをしないリモートワーカーからの需要も大きく伸びてきている。

今回の記事では「世界中のほぼすべてのPCの前にSecretlabの椅子が置かれている」ことを目標に据える同社の創業物語と、業績の推移を探っていく。

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