おはようございます。 今から44年前の1977年、映画『スター・ウォーズ』の第一作が公開されました。
インフレ修正後の興行収入では米国史上2位。上位には『タイタニック』『E.T.』など名作が並びます。ちなみに米国1位は、今回取り上げる「MGM」が製作した『風とともに去りぬ』だそう。
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Amazonがハリウッドの映画スタジオ「MGM」買収に向けて協議中だと各紙が報じた。買収額は負債込みで90億ドルとされる。
実現すれば、有名映画スタジオが動画ストリーミングサービスに吸収される最大の事例となる。Amazonにとっても、2017年のホールフーズ買収(137億ドル)以来最大だ。
MGMは1924年に三つの映画スタジオが合併して生まれ、当初から業界トップレベルの地位を謳歌した。映画冒頭でライオンが吠え声をあげる、あの会社だ。
古くは『雨に唄えば』『トムとジェリー』から『007』『G.I.ジョー』に至るまで手がけ、直近ではHuluで『侍女の物語』がヒットした。
『風と共に去りぬ』『オズの魔法使い』など一部のタイトルは昔売却されてしまった経緯もあり、買収されてもAmazonが権利を獲得することはできない。
Amazonは『ロード・オブ・ザ・リング』のドラマ版制作に4.7億ドルを投じるなど、Netflixなどの他社と同じく動画配信領域への投資を拡大してきた。MGMがAmazon傘下に加われば、勢力図は再び塗り替えられる。
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企業向けのPRサービスなどを手がける「Enjin」が近く東証マザーズに上場する。
高額になりやすかったPRを、マニュアル化やパッケージ化を推進することでより安価に提供。経営者のインタビュー動画サイト「KENJA GLOBAL」を中心に、自社メディアも複数展開する。
主なターゲットとするのは、中小・中堅企業。地方の中小事業者は商圏がかぶりにくく、地域ごとの横展開も行いやすい。
Enjinは、医療機関向けにもPRサービスを提供する。その背景は昨日の記事でご紹介した。ぜひチェックしていただきたい。
米国で小売業を営む者なら、誰もが恐れる存在。それがAmazonだ。
Amazonが今も大きなシェアを握れていない領域はいくつかあるが、その一つが「食料品」である。
取り組んでこなかったわけではない。2006年にはプライム会員向けに食料品通販サービスを開始。以来、14年にわたって展開してきた。
しかし、米国における市場シェアは1.4%程度。これに加え、買収したホールフーズ・マーケットが1.2%の市場を握る。
ウォルマートは22%、クローガーが12%ものシェアを握る。4位のアルバートソンズまでが5%を超えるなど、伝統的なプレイヤーが強いジャンルだ。
もちろん、未来永劫その状態が続くとは限らない。企業としての投資余力はAmazonが圧倒的。巨大な物流投資があっても、営業利益率は6%。安売りがキモとなる小売業では大きな優位性だ。
全米中に張り巡らされた物流ネットワークを、今はまだ生鮮食品に特化させていないだけとも言える。プライム会員の需要を掴む能力にも優れ、本腰を入れたら脅威なのに変わりはない。
もっとも、生鮮食品に特化した物流網を作るのは、いかにAmazonといえど大変だ。近年は独禁法を見張る規制当局の監視も強い。市場への支配力を強めること自体、慎重にならざるを得ないというのが本音だろう。
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