正栄食品工業は、製菓・製パン業界を中心に食品原材料の仕入れ、加工・製造、販売を行っています。また、菓子類や乾果実類（ナッツ、ドライフルーツ）のリテール商品も製造・販売しています。米国ではクルミ、プルーン、アーモンドの農園経営も手がけています。

同社の事業セグメントは、日本、米国、中国の3つに分かれています。日本セグメントでは、正栄食品工業が国内外から原料を仕入れ、加工・製造した製品を販売しています。関連会社の正栄デリシィやロビニアは菓子類を製造し、正栄食品工業を通じて販売しています。

米国セグメントでは、ShoEi Foods (U.S.A.), Inc.が乾果実類を米国内で仕入れ、正栄食品工業や中国のグループ会社に輸出しています。また、クルミやプルーンの仕入れ、加工、販売、農園経営も行っています。

中国セグメントでは、青島秀愛食品有限公司や延吉秀愛食品有限公司が製菓原材料や乾果実類を加工・製造し、正栄食品工業への輸出や中国・香港内での販売を行っています。上海秀愛国際貿易有限公司や香港正栄国際貿易有限公司は、海外から乾果実類を仕入れ、中国および香港で販売しています。

正栄食品工業は、食品業界における成長を目指し、いくつかの戦略を掲げています。まず、食品専門商社として、主要顧客のニーズを掘り起こし、付加価値の高い商品を提供することに注力しています。また、製菓・製パン以外の新たな市場開拓にも積極的に取り組んでいます。

さらに、正栄食品工業は、グローバル展開を強化し、中国ビジネスの安定化や米国事業の強化を図っています。東南アジア市場の開拓も進めており、サプライチェーンの強化を通じて、海外原料産地からの一貫管理を目指しています。

食品加工メーカーとしては、顧客ニーズに応じた商品設計と設備投資を進め、工場の稼働率向上によるコスト削減を図っています。品質監査体制の強化を通じて、安全・安心な食品の提供にも注力しています。

サステナビリティ経営の推進も重要な戦略の一つです。正栄食品工業は、CO2排出量の削減や食品ロスの削減に取り組み、持続可能な物流網の維持を目指しています。人材多様性の推進や情報開示の強化を通じて、企業の透明性と説明責任を確保しています。

また、デジタルトランスフォーメーション（DX）の推進により、業務効率化を図り、社員のDXスキル向上を目指しています。これにより、経営基盤の強化を図り、持続的な成長を実現することを目指しています。