事業内容
キヤノンは、複数の事業セグメントを持ち、幅広い製品とサービスを提供しています。主な事業セグメントには、プリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアル、その他及び全社があります。これらのセグメントを通じて、開発、生産、販売、サービスを行っています。
プリンティングセグメントでは、デジタル連帳プリンターやオフィス向け複合機、レーザープリンター、インクジェットプリンターなどを提供しています。これらの製品は、キヤノン電子やキヤノンファインテックニスカなどの生産子会社によって製造されています。
メディカルセグメントでは、CT装置や超音波診断装置、MRI装置などの医療機器を提供しています。キヤノンメディカルシステムズが主にこれらの製品を製造し、販売しています。また、ヘルスケアITソリューションも提供しています。
イメージングセグメントでは、レンズ交換式デジタルカメラやデジタルビデオカメラ、ネットワークカメラなどを提供しています。これらの製品は、キヤノンや大分キヤノンなどの生産拠点で製造されています。映像解析ソフトウェアも提供しています。
インダストリアルセグメントでは、半導体露光装置やFPD露光装置、有機ELディスプレイ製造装置などを提供しています。これらの製品は、キヤノンマシナリーやキヤノンアネルバなどの子会社で製造されています。
その他及び全社セグメントでは、ハンディターミナルやドキュメントスキャナーを提供しています。これらの製品は、キヤノン電子やキヤノン・コンポーネンツなどの生産子会社で製造されています。
特集記事
経営方針
キヤノンは、成長戦略として「グローバル優良企業グループ構想 フェーズⅥ」を掲げています。この計画は、技術とイノベーションを通じて社会の「安心」「安全」「快適」「豊かさ」を向上させる新たな価値を創造することを目指しています。特に、生産性向上と新事業創出によるポートフォリオの転換を促進することが基本方針です。
キヤノンは、事業競争力を強化するために、2021年に事業本部をプリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアルの4つのグループに再編成しました。これにより、技術や人材の連携を深め、新たなイノベーションを創出し、事業の進化と拡大を図っています。特に、M&Aを活用して新たな価値を創出し、社会課題の解決に貢献することを目指しています。
プリンティンググループでは、商業印刷や産業印刷分野での成長を見込み、商品ラインアップの強化とワークフロー・ソフトの拡充に取り組んでいます。また、オフィスやホームでのプリンティング環境の利便性とセキュリティを向上させるため、クラウド連携を進めています。これにより、顧客のニーズに応じた商品・サービスを提供し、世界No.1を目指しています。
メディカルグループは、画像診断、ヘルスケアIT、体外診断の分野に注力し、医療課題の解決に貢献しています。AI技術を活用した製品開発や、医療DXの推進を通じて、医療現場の効率化と高品質な医療サービスの提供を目指しています。また、再生医療や次世代技術の研究開発にも積極的に取り組んでいます。
イメージンググループでは、ミラーレスカメラ市場でのプレゼンスを高めるため、新製品の投入を続けています。特に、動画撮影ニーズの高まりに応じた製品開発を進め、幅広いユーザー層に対応しています。また、AI技術を活用した次世代映像制作システムの開発を進め、新たな映像体験市場の拡大を図っています。
インダストリアルグループは、半導体製造装置の提供を通じて、半導体技術の進化に貢献しています。新工場の建設により生産能力を向上させ、迅速かつ安定的な供給を目指しています。また、リサイクル機器分野への参入を通じて、サーキュラーエコノミーの構築に寄与しています。
キヤノンは、2025年度の連結業績目標として、売上高4兆5,000億円以上、営業利益率12%以上を掲げています。新規事業の成長を加速させ、事業ポートフォリオの転換を進めることで、企業価値の向上を目指しています。