事業内容
ネットスターズは、フィンテック事業を中心に展開しており、主に「StarPay」というマルチQRコード決済サービスを提供しています。このサービスは、複数のキャッシュレス決済を一つのアプリで処理できるもので、加盟店は多様な決済ブランドを一括で契約・運用することが可能です。2023年にはクレジットカードや電子マネー決済も追加され、国内外で40種類以上のQRコード決済ブランドを統合しています。
ネットスターズは、決済端末の提供に加え、既存のタブレットやPOSシステムをQRコード決済に対応させるAPIを提供しています。これにより、形式を問わず柔軟に決済サービスを提供可能です。また、業務提携先を通じて効率的に加盟店を獲得し、国内約50万アカウントに導入されています。海外展開も進めており、NETSTARS ASIA HOLDINGS PTE. LTD.が海外のOEM提供先を開拓しています。
さらに、ネットスターズは店舗業務の効率化を目的としたDX製品も開発・提供しています。セルフレジやモバイルオーダーなどの製品を通じて、加盟店は顧客の購買体験を向上させ、省人化を推進できます。また、インバウンドプロモーションサービスも提供し、中国観光客向けのプロモーションを企画・運営しています。
ネットスターズのビジネスモデルは、加盟店の決済額に応じた手数料を受領する形で収益を上げています。消費者がQRコード決済を利用すると、決済情報がStarPayを通じて処理され、手数料を差し引いた決済代金が加盟店に送金されます。また、ミニアプリなどのDX製品も提供し、初期売上や月額利用料、決済額に応じた手数料を収益源としています。これにより、加盟店に対して決済だけでなく、DX製品のクロスセルを図っています。
経営方針
ネットスターズは、急速に進化するデジタル化の波に乗り、決済の安全性とスピードを向上させることで社会の発展に寄与することを目指しています。同社は「お金の流れを、もっと円(まる)く」というミッションを掲げ、国内外でのQRコード決済市場でのシェア拡大を図っています。
同社の成長戦略は、三段階の経営ビジョンに基づいています。1st Stageでは、国内QR決済市場での高シェア獲得を目指し、オフライン決済のゲートウェイとして成長することを目指しています。また、世界各国の有力QR決済事業者とのネットワークを確立し、加盟店を支援するDXサービスにも着手しています。
2nd Stageでは、収益源の多様化を実現することを目指しています。加盟店の経営を決済の視点で広範に支援し、世界各国でのオフライン決済サービスを拡大することで、企業としての存在感を高めることを計画しています。
3rd Stageでは、新規事業の継続的な創出と拡大を通じて中長期的な成長を加速させることを目指しています。圧倒的な決済データを活用し、商品開発や流通の最適化を支援するほか、知名度や資金力を活かして新たな領域に参入することを計画しています。
ネットスターズは、QRコード決済市場でのシェア拡大を図るため、既存の決済会社や決済端末会社、POSベンダー等と幅広く競業しています。また、海外QRコードブランドの取扱い数に強みを持ち、インバウンド向け施設の顧客も多く抱えています。これにより、成長するQRコード決済市場での競争力を高めています。