事業内容
noteは、主に「メディアプラットフォーム事業」と「IP・コンテンツクリエーション事業」の2つの事業セグメントを展開しています。メディアプラットフォーム事業は、noteとnote AI creative株式会社が主に担当し、IP・コンテンツクリエーション事業はTales & Co.株式会社が主に展開しています。
メディアプラットフォーム事業の中心は「note」というCtoCメディアプラットフォームです。ここでは、個人のクリエイターが文章、マンガ、写真、音声、動画などのコンテンツを自由に投稿・販売できます。読者はこれらのコンテンツを楽しみ、応援や購読が可能です。noteは、クリエイターが適切な報酬を得られるエコシステムを構築し、良質なコンテンツが生まれやすい環境を提供しています。
noteは、ランキングや広告がないため、クリエイターが自由に安心してコンテンツを投稿できる環境を整えています。また、著名人や法人、教育機関、行政機関など多様なクリエイターが集まり、独自性の高いコンテンツが生み出されています。2024年11月時点で、法人アカウントは42,000件を超え、学校や自治体、中央省庁などの利用も進んでいます。
「note pro」は、企業がオリジナルな自社サイトとして情報を発信できるメディアSaaSです。企業はnoteのシンプルなUIを活用し、初期費用なしでオウンドメディアやホームページを構築・運用できます。noteのプラットフォーム上の読者にアクセスできるため、効率的なマーケティング活動が可能です。2024年11月末時点で、note proの有料契約数は797社に達しています。
法人向けサービスとして、note上で企業協賛型のコンテストを開催しています。企業とコラボしてテーマを決め、クリエイターからコンテンツを募集し、優れた作品を表彰します。企業は自社の取り組みを発信でき、クリエイターは活動の幅を広げる機会を得られます。noteは協賛金を収益源とし、コンテストを企画・開催しています。
IP・コンテンツクリエーション事業では、Tales & Co.株式会社がクリエイターの企画や作品のエージェント、コンテンツ制作・販売を行っています。noteで生まれたクリエイターの作品を他のメディアにも展開し、より多くの読者に届けることを目指しています。収益はコンテンツや作品の販売から得られ、クリエイターに制作料・原稿料を支払う形で事業を展開しています。
経営方針
noteは、クリエイターが自由に創作活動を行える環境を提供することをミッションとしています。noteの成長戦略は、クリエイターと読者の相互作用を活用したネットワーク効果を基盤に、広告宣伝費を抑えつつ自律的に拡大することにあります。この戦略により、noteは競争優位性を確立し、クリエイターの裾野を広げています。
noteは、クリエイターが作品を生み出し、広く届け、収益化するためのCREATION、DISTRIBUTION、FINANCEの3つの課題にバランスよく取り組んでいます。これにより、noteはクリエイターが増え、コンテンツが増えると読者が集まり、さらにコンテンツが売れるという好循環を生み出しています。
noteは、エコシステムの拡張を目指し、既存サービスの強化と新サービスの立ち上げに注力しています。特に、生成AI技術を活用した新機能の開発により、クリエイターの創作活動を革新し、ユーザー体験を向上させることを目指しています。
2025年11月期には、noteの強化、note proのビジネス機能の拡充、AI関連技術への投資を通じて、売上高成長率20~30%の実現と早期の通期黒字化を目指しています。これにより、noteはインターネット上の「街」として、あらゆる人が集まる創作の本拠地となることを目指しています。