T.S.I【7362】 グロース(内国株式)

「アンジェス」ブランドのサービス付き高齢者向け住宅の設計・建築・運営を行い、訪問介護や居宅介護支援、訪問看護を提供する介護事業と不動産事業。

T.S.I【7362】 グロース(内国株式)

「アンジェス」ブランドのサービス付き高齢者向け住宅の設計・建築・運営を行い、訪問介護や居宅介護支援、訪問看護を提供する介護事業と不動産事業。

事業内容

T.S.Iは、終末期ケアの支援を目的とした企業で、主に介護事業と不動産事業の2つの事業セグメントを展開しています。介護事業では、サービス付き高齢者向け住宅「アンジェス」の運営を中心に、訪問介護や居宅介護支援、訪問看護などのサービスを提供しています。これにより、高齢者が安心して自宅での生活を続けられるよう支援しています。

T.S.Iの介護事業は、特に「介護特化型」のサービス付き高齢者向け住宅を運営しており、要介護2~3程度の高齢者を主な顧客としています。これらの住宅では、訪問介護事業所や居宅介護支援事業所を併設し、24時間体制でのサポートを提供しています。また、訪問看護も一部拠点で開始し、医療と介護の連携を強化しています。

不動産事業では、株式会社北山住宅販売が「アンジェス」の設計・建築を担当しています。この事業では、効率的な設計と建築ノウハウを活かし、介護向けの高品質な建物を提供しています。北山住宅販売は、外部運営業者向けの建築請負も行っており、設計期間の短縮化とコストダウンを実現しています。

T.S.Iは、京都府や滋賀県を中心に、複数の都道府県で「アンジェス」を展開しています。各拠点には、訪問介護事業所「ケアステーションあんじぇす」や居宅介護支援事業所「ケアプランセンターえんじゅ」を併設し、地域に密着したサービスを提供しています。これにより、利用者が安心して生活できる環境を整えています。

T.S.Iの特徴として、ワンストップでのサービス提供が挙げられます。土地の取得から設計、建築、運営までを一貫して行うことで、効率的な事業運営を実現しています。また、ドミナント戦略を採用し、複数の拠点を近接して開設することで、営業効率の向上や人材の融通を図っています。これにより、地域における存在感を高めています。

T.S.Iは、介護保険に依存しない売上バランスを維持しています。介護保険関連収入の割合は高いものの、家賃収入や生活支援関連収入も含め、収入の分散化を進めています。これにより、介護保険法改正などのリスクに対処しつつ、安定した経営を目指しています。

経営方針

T.S.Iは、終末期ケアの支援を目的とし、介護事業と不動産事業を展開しています。経営理念「愛ある日々のお手伝い」を掲げ、全国47都道府県への事業拡大を視野に入れています。特に、介護スタッフの育成とコーポレート・ガバナンスの強化に注力し、質の高い介護サービスの提供を目指しています。

T.S.Iの成長戦略は、地域密着型のドミナント展開を進めることにあります。介護運営会社として、サービス付き高齢者向け住宅の建築から運営までを一貫して行い、地域での存在感を高めています。営業部隊を活用し、地域との関係性を築くことで、顧客獲得を自社で行う体制を整えています。

新規事業として、訪問看護事業所を併設したモデルを展開し、1拠点あたりの付加価値と収益性の向上を図っています。2025年以降には、関東での新規開設を計画し、訪問看護事業併設による収益性の向上を目指しています。これにより、T.S.Iは介護サービスの質と収益性を両立させる戦略を推進しています。

T.S.Iは、持続的な成長を目指し、新規開設居室数や売上高経常利益率を重要指標としています。年間5棟または150室の増床を目標に掲げ、経営の効率化と収益力の向上に取り組んでいます。訪問介護の利用単価や稼働率、人件費率も重要指標として、経営の安定化を図っています。

介護業界の厳しい環境下で、T.S.Iは人材確保と従業員育成を優先課題としています。新規拠点開設に向けた人員体制の整備や、介護スタッフの待遇改善、資格取得の助成制度を導入しています。これにより、全国規模での事業拡大を支える人材基盤を強化しています。

リスク管理とコンプライアンスの徹底も重要視しています。リスク・コンプライアンス委員会を設置し、リスクの抽出や対応策の検討を行っています。介護技術主任による研修を通じて、スタッフ教育の強化を図り、高齢者虐待の防止に努めています。

内部管理体制の強化も進めています。社員の意識向上と事業の安定的な拡大を目指し、内部通報制度や内部監査を実施しています。情報セキュリティや労務管理、事故防止を含めたコンプライアンスの強化に取り組み、質の高いサービス提供を支えています。