2021年03月09日 07:10
糖質ゼロ麺で海外展開
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水産練り製品メーカーの紀文食品が東証1部への新規上場を承認された。上場予定日は4月13日。

前身となる企業の創業は1938年。米販売や海産物の卸売りを経て、水産練り製品の製造販売を手がけるようになった。年商1,000億円を超える業界大手だ。

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主力は国内向けの食品事業。コロナを受けて内食需要が高まり、かまぼこやちくわ、はんぺんなど主力商材がスーパーで売れている。

1978年のアメリカ進出を皮切りに海外事業も展開。韓国やタイ、オランダなどに子会社を持ち、連結売上高の1割強を占める(2020年3月期)。 飲食店の営業自粛を受け、足元は厳しい状況が続く。

注力するのは 「糖質0g麺」。健康志向の高まりを受け、国内外で人気を集める。 北米では「Healthy Noodle」として販売、認知度獲得の軸となっている。

物流事業も手がける。チルド食品の保管・配送技術を売りに他社から配送を受託。コロナ禍ではコンビニや百貨店向けの需要が減ったことが打撃となっている。

上場で調達する資金は、工場自動化や健康志向に対応した商品開発に充てる。 想定発行価格は1,310円、上場時発行済株式総数は22,208,181株、想定時価総額は290億円となる。