2021年03月08日 07:00
世界最大級
Strainer

我々の生活を大きく変えるかもしれない「全固体電池」をご存知だろうか。2035年には市場規模が2兆1,014億円に拡大すると言われる。

一般的な電池には、「電解質」と呼ばれる液体が含まる。その電解質が文字通り「全て固体」なのが全固体電池だ。

全固体電池には、構造や形状の縛りがなく、小型化も大容量化もしやすい。全て固体なので、熱や圧力に対する変化にも強い。一言でいうと「柔軟で丈夫な電池」だ。

真空や低温環境で管理しやすいことから、人工衛星など宇宙開発への活用が期待される。JAXAは2021年末より約半年間、宇宙で実証実験を行う予定だ。

発火リスクや急速充電時の発熱リスクが低いため、電気自動車との相性も良い。自動車メーカー各社が研究を進め、トヨタは2020年代前半の実用化を目指す。

JAXAと共同研究を進める日立造船は3月3日、大容量(1,000mA)の全固体電池を開発したことを発表。容量はiPhone12ミニ(2,227mA)の半分程度ではあるものの、現時点では世界最大級の容量となる。