鈴木修会長、退任へ
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自動車メーカー「スズキ」は24日、鈴木修会長が退任すると発表した。
鈴木会長は御年91歳。社長に就任して以来、40年以上にわたってスズキを率いてきた。世界規模での繁栄の礎をつくった経営者だ。
歴史
スズキの始まりは1909年、鈴木道雄が静岡県で「鈴木式織機製作所」を創業したのにさかのぼる。
1952年はバイクモーター「パワーフリー号」を発売。エンジン付きママチャリのような乗り物だった。バイクブームに乗り、1953年には月産6,000台に達する。
1955年には軽四輪「スズライト」を発売。これが軽自動車メーカーとしてのスズキの始まりだ。
インド市場を席巻
そして1978年、鈴木修氏が社長に。1982年にはインド政府と合意、翌年から国営企業マルチ・ウドヨグ社と合弁での生産を開始した。
市場シェアが一時60%を超えるなど圧倒的な隆盛を誇る。その後は外資メーカー参入による競争激化でシェアを落としたが、足元では再び拡大トレンド。スズキ全体でインド市場向けは売上の3割を占める。
しかし、うかうかしてはいられない。「100年に一度」と言われる大変革期、最も対応が遅れているのが軽自動車。低価格を強みとする特性上、電動化や自動運転のための追加コストがかけづらい構造にあるのだ。
スズキは24日、中期経営計画も発表。2025年までに電動化技術を整え、2050年までに製造時CO2排出「0」を目指すという目標を示した。