2020年12月29日 08:00
Slackとの連携に注目
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Salesforceが発表した8〜10月期決算は、最終損益が10.8億ドルの黒字だった。

そのうち11億ドルは投資先の上場による投資リターンである。Salesforceの投資先ではSnowflakeが9月に上場し、株価が1日にして倍増した。

Salesforceの業績は以下の通り。

  • 売上は前年比20%増の54.2億ドル(前回予想は上限52.5億ドル)
  • 営業利益は同じく245%増の2.24億ドル
  • 今期の売上予想を最大211.1億ドルに引き上げ
  • 来期予想も新たに発表、255億ドルの売上予想

Salesforce

CEOのマーク・ベニオフは「大規模なエンタープライズ向けのソフトウェア企業で、これほどのペースで成長しているものは他にない」とアピール。

今後注目されるのが、Slackの買収である。買収総額は277億ドルになる見込み。来期予想には、Slackの売上として約6億ドルが算入されている。

SaaSの代表的企業として、Salesforceには安定収益が潤沢にある。一方、オーガニックな急成長を続けるのは年々難しくなるはずだ。売上の先行指標となるRPOは前年比17%増と、やや鈍化傾向である。

Salesforceが巨大化するにつれ、業界トップのMicrosoftとかち合う側面も増えてくる。Slackとの連携が戦いにどんな影響を与えるか、今後の動向に注目したい。