2020年12月25日 08:00
束縛しすぎは良くない
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中国政府は24日、アリババグループを独占の疑いで調査すると発表。声明はシンプルなもので、詳しい説明はなされていない。

アリババの創業者、ジャック・マー周辺に対する風当たりは強まる一方だ。史上最大と目されたアントグループの上場は突如として中止された。習近平国家主席による「個人的な決定」だという報道もある。

アリババにおいて、具体的な問題として指摘されるのが「二者択一」である。同社のショッピングモール「Tmall」では、出店する事業者が競合マーケットプレイスに出品しない独占提携契約を迫る「二者択一」の慣行が存在し、かねてより問題視されていた。

Alibaba

数年前まで中国第二のECプラットフォームだったJD.com(京東)は、かなり前からアリババの「二者択一」を批判。訴訟にも発展していた。

一つしか選べないとなれば、事業者にとっては最大のマーケットプレイスに出店するのが合理的。追随するプラットフォームにとっては大きな障壁となる。

本格的な規制で「二者択一」が撲滅されれば、アリババにとっては驚異だ。月間8.8億人が利用する今となっては、長期的に急成長を続けるのは容易なことではない。