2025年04月11日 16:49
スマート工場×米国回帰=? ”トランプ関税”に伴うリショアリングはファナックの追い風となるか?
Finboard

2025年4月に始まる「トランプ関税」は、世界中のマーケットや企業に衝撃を与えています。トランプ大統領は前任期中も「アメリカ第一」を掲げてきましたが、今回の動きがさらに過激であることを否定する人はいないでしょう。

米国で工場を稼働させるには高い人件費というハードルがあります。最低賃金引上げの動きもあり、人手に頼った大量生産には限界も見えています。ただ単にサプライチェーンを米国内に「再構築」したとして、単にコストが膨らんでしまうだけなのは、誰の目にも明らかであると言えます。

そこで改めて注目されるのが、産業用ロボットをはじめとするFA(ファクトリーオートメーション)機器です。スマート工場(デジタル技術で高度に自動化された次世代工場)のコンセプトも浸透しつつある中、ベッセント財務長官も「新たに建設される工場は多くがスマート工場になる」と発言しました。

そんな中で注目したいのが、日本を代表するFA機器メーカーであるファナックです。産業用ロボットやNC工作機械向けの制御装置で世界トップクラスのシェアを誇り、米州市場でも圧倒的な存在感を示してきました。一方で、トランプ関税の影響をダイレクトに受ける立ち位置でもあります。