2022年05月30日 14:25
営業の「勝敗分析」米Clozd、5200万ドル調達
Clozd

企業が営業活動の「勝ち負け」を分析できるサービスを提供するスタートアップの米Clozd(クローズド、ユタ州)が、ベンチャーキャピタル(VC)などから5200万ドル(約66億円)を調達した。顧客が自社や競合の営業の勝因・敗因をデータで可視化してフィードバックする事業モデルを構築中で、海外展開や機能拡充も加速させる。

Company(どんな企業?)

2017年に設立され、営業の案件別の「勝敗」を分析する企業向けサービス「Win-Loss Analysis」を提供する。具体的には、顧客企業のCRM(顧客情報管理)システムと連携させて事業の状況を自動で収集した上で、Clozdが各顧客の取引先企業にも調査を実施。勝因・敗因を項目別に分析・評価し、顧客企業内で共有できるようにして、将来の「勝率」も算出する。

Value(なぜ重要?)

Clozdのサービスは150社以上で導入されている。製品開発やマーケティング、顧客対応など各部門が営業結果の分析や顧客からのフィードバックを1つのサービスからまとめて確認できるようにすることで、組織横割りでの改善策の策定、意思決定の迅速化につながる。

Detail(詳しい内容)

シリーズA(創業段階)の資金調達ラウンドで、VCの米Greycroftなどが出資した。資金はグローバルでサービスを提供できる基盤の構築のほか、顧客企業が利用する収益予測システムとClozdのサービスを連携させるなどの機能強化に活用するもようだ。

Comment(関係者コメント)

「ビジネスリーダーには勝敗の要因を知るより良いデータが必要だ。企業が営業の勝率を継続的に把握し、分析・改善できるようにするため、事業をさらに加速させる」(Clozd創業者兼共同CEOのAndrew Peterson)