2021年12月10日 17:57
ダンボールワンを完全子会社化
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ラクスルが12月9日、2021年8〜10月期決算を発表。売上高は70億円(前年比30%増)、営業損益は1億円の赤字だった。資本参加していたダンボールワンの完全子会社化も公表している。

注目する理由: ダンボールワンは国内段ボールEC市場シェア1位。統合により、印刷・パッケージ材ECとしては国内最大規模となる。全社業績の成長性にも好影響が期待される。

ラクスル、ダンボールワン売上

複数事業のポートフォリオ経営で知られるラクスル。主軸の印刷EC「ラクスル」に加え、トラック物流「ハコベル」やTVCM「ノバセル」、コーポレートIT「ジョーシス」などを展開する。

緊急事態宣言の影響を受けつつも売上、売上総利益ともに拡大トレンド。ノバセル事業はオリンピックや閑散期影響があったものの7.2億円(前年比123%増)の売上をあげた。

収益認識基準の変更により、売上予想を332億円(前回予想:394億円)に修正。主な変更として、ノバセルで顧客からの対価全てを売上計上していたが、今後はサプライヤーへの支払額が控除される。

完全子会社化するダンボールワンは、国内段ボールEC市場85億円のうち50%超を握る。国内段ボール市場は約1.8兆円の規模があり、EC市場は年平均30%で伸びている。

2020年12月に49%の持分を取得し、ハンズオンでの支援を進めてきた。今回の買い取り金額は約20億円、加えて5億円のアーンアウトがある。買収完了は来年2月を予定しており、先述の売上予想には含まれていない。