AIレンディングの時代
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米国のフィンテック企業Upstart Holdingsが売上を大きく伸ばしている。
個人向けAI融資プラットフォームを提供。学歴やキャリア、生活費といった情報から与信を分析し、ローンを借りたい個人をパートナー銀行に紹介する。
従来型の信用スコアでは個人の信用力が適切に評価されてこなかったとし、より低い金利でのローンを実現。71%は即座に承認され、完全に自動化されている。
2021年4〜6月期の売上高は前年比11倍の1.9億ドル。コロナ禍からの反動もあり、大幅な増収となった。
銀行パートナーが組成したローンは28.7万件、総額28億ドル(同17倍)にのぼる。リクエストからの成約率は24%と、前年の9%から大幅に改善した。
狙う市場は米国の消費者ローン4.2兆ドル市場。そのうち6,350億ドルが自動車ローン市場だ。対応地域は47州に拡大。これで米国人口の95%をカバーできる。
3月に買収したProdigy社を通じ、販売された車両の総額は10億ドル以上。自動車ローンの組成に参加する銀行パートナーはまだ5つだ。
営業利益は3,630万ドル(売上比19%)と収益性も向上。株価は昨年末から6倍以上にふくらみ、時価総額150億ドルを超える。