2021年07月30日 07:10
パンデミックの追い風が一巡
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パンデミックの拡大から1年以上が経過し、米Amazonの業績にも変化の兆しが見える。現地時間29日に発表された4〜6月期決算で、売上高は前年比27%増の1,131億ドルとなった。

前年比40%以上の増収が続いていたオンラインストア(直販)売上は前年比16%増の532億ドル。サードパーティ売上は251億ドル(同38%)と力強い数字だが、前回までは50%以上の増収が続いていた。

Amazon

高い収益を誇る「AWS」事業は前年比37%増収の売上148億ドル。Eコマース領域とは反対に、売上成長が加速した。営業利益は42億ドルと、グループ全体(77億ドル)の半分以上を稼ぐ。

従業員数は前年比52%増の133.5万人。この三か月で6.4万人を加えた。インドでは従業員とその家族10万人以上にワクチンを提供するなど、関係者の支援も続ける。Amazonは100万人の関係者へのワクチン提供を宣言している。

3Q(7〜9月期)の売上高は1,060〜1,120億ドルを予想。前年比10〜16%の増収にとどまる見込みだ。COVID-19関連費用として10億ドルを見込み、営業利益は25〜60億ドル(前年同期は62億ドル)に減少する計画である。

株価は時間外で約7%もの急落。長年続く株高に対し、警鐘を鳴らす声も目立ってきた。ビッグテックに対する評価が今後どう変わるかには注目したい。