2021年07月16日 07:00
ニュース不足で下方修正
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「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが2021年8月期3Q決算を発表。売上高は前年比9.9%増の1兆6,981億円、営業利益は2,279億円(同72%増)だった。

1年前には新型コロナ影響を大きく受け、足元では回復したものの計画比では「大幅に下回る」。

国内ユニクロ事業は『Uniqlo U』のTシャツ、感動パンツ、ラウンジウエア、ウルトラストレッチアクティブパンツなどの販売が好調で、増収に寄与。EC売上高は前年比2.3%増の288億円だった。2年前比では約1.5倍の大きさで、売上構成比は15.8%となった。

国内ユニクロ事業EC売上

一方では臨時休業が想定以上だったことに加え、商品の新しさやニュースが不足。3月からの「税込表示」では従前の本体価格をそのまま消費税込の価格としたが、粗利率は51.7%。前年同期から0.5ptの低下にとどまった。

海外ユニクロ事業は、中華圏(グレーターチャイナ)で大幅な増収、黒字化。3〜5月の売上収益は前年比65%増の2,177億円だった。今年は国内旅行に消費がシフトするなどの変化があり、小売市場全体の需要がやや弱含んでいる

計画比での業績下振れを受けて、通期予想で売上収益600億円、営業利益は100億円の減額修正を発表。中華圏では台湾が新型コロナの影響を受け、大きく悪化している。