利用者数はUber超え
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中国の配車サービス最大手「滴滴出行(DiDi Chuxing Technology)」が近く米国で上場する。企業価値は1000億ドル近くにのぼるとみられる。どの証券取引所に上場するかは明らかにしていない。
アリババグループ出身のCheng Weiが2012年に創業。筆頭株主であるソフトバンクグループが21.5%の株式を所有する。
2021年1〜3月の平均月間アクティブ顧客数は1.56億人で、米Uber(9800万人)を上回る。 2016年にはUberの中国事業を買収していた。
昨年は外出自粛の打撃を受けたが、すでにコロナ前の水準を超えるまでに回復。2021年1〜3月期の売上高は前年比2.1倍の421億元(≒7200億円)、2年前比でも24%の増収を確保した。
主力は中国国内のモビリティ事業で、売上全体の93%を占める。ライドシェアやタクシー手配事業のほか、プロドライバーに運転代行を頼める「Chauffeur」といったサービスも展開する。
2018年に海外進出を始め、足元では日本を含む14カ国(中国除く)でサービスを展開。ラテンアメリカでは配車プラットフォームとして2番手の規模を誇るという。
2016年から自動運転技術の開発に着手し、今年5月には国営自動車メーカー「広州汽車」と提携。ロボタクシーの実用化に向け、今後も積極投資を続ける。