2021年06月04日 07:00
加速する電子契約SaaS
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米国の電子契約SaaS「DocuSign」の成長が加速している。

日本時間の早朝に発表された2021年2〜4月期の売上高は前年比58%増の4.7億ドル。そのうち定期課金収益は4.5億ドルで、前年比61%の拡大だった。

顧客数は前年比49%増の98.8万社。売上高の88%を占める法人(Enterprise & Commercial)顧客は同じく53%増の13.6万社だった。

DocuSign

既存顧客のアップセル動向をあらわす「ネットリテンション率」の拡大が著しい。1年前は119%だったが、足元では125%。2年前の112%からほぼ一貫して改善している。

海外売上は前年比84%増え、全体の21%を占めた。日本や英国、オーストラリアなど8か国に狙いを定め、営業体制の強化を進める。セルフサーブ型では180か国超に顧客がいる。

収益性改善も著しい。グロスマージンは78%(前年同期は75%)。営業損失は1,074万ドルと、前年同期の4,185万ドルから大きく圧縮した。

2022年1月期の通期売上は20.27〜20.39億ドル(前年比39〜40%増)を想定。時価総額はその19倍弱の379億ドルだ。今回の決算発表後、時間外で5.6%ほど高騰している。