5年の時を経て、再上場
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ドーナツチェーン「クリスピー・クリーム・ドーナツ」を運営するKrispy Kremeがナスダックへ再上場する。ティッカーは「DNUT」だ。
同社は2000年に1度目の上場を実現。積極的な出店攻勢を仕掛け、数年間は右肩上がりの成長が続いた。
無茶な拡大戦略は行き詰まり、不採算店が続出する。2004年には会計不正疑惑が浮上、ブランドも失墜した。
2016年、ドイツのコングロマリット「JAB Holding」の傘下入り。株式を非公開化した。
約5年の時を経て、2度目の上場を果たす。目論見書によれば 「JABによる買収以来、我々はビジネスの変革を進めてきた」 という。
注力するのは「ハブ&スポーク」戦略だ。製造機能を備える旗艦店を主要エリアに構え、そこから周辺店舗に商品を配送。物流拠点や工場への投資を抑えつつ、効率的な規模拡大が可能となる。
顧客へのリーチを広げるため、ドーナツ専用商品棚「Delivered Fresh Daily」 の展開も進める。4月時点で、コンビニやスーパーなど約7371か所に設置。1年前から3184か所も増えた。
2020年半ばには、クラッカーやクッキーなどお菓子類の販売を本格化。 ドーナツ「以外」の新たな収益源を育てる。2018年にはクッキーの製造・販売を手がける「Insomnia」の株式の過半を取得している。
2020年度の売上高は11.2億ドルで、2016年度(5.2億ドル)の2倍超だ。非上場期間に進めた戦略の真価が今後どう発揮されるのか、注目したい。