ハードウェア領域への挑戦
Snap, Inc.
『Spectacles』をご存知だろうか。米国の若者を中心に人気のアプリ「Snapchat」が2016年に初めて出したハードウェア製品だ。
特徴はメガネの縁部分に内蔵されたカメラ。見える景色を撮れば、Snapchatに投稿するための映像を作れる。話題を呼んだが大ヒットにはならず。2017年10月時点でユーザーの0.08%しか買わなかったと報道された。
2018年には第2世代、2019年には第3世代とバージョンを重ねた。デザインの更新やカメラの高機能化を進め、値段も上がっていった。
本格的なAR機能を搭載
そして5月21日、発表されたのが新世代版の『Spectacles』。初めて本格的なAR(拡張現実)機能を搭載したモデルだ。
SnapはかねてよりAR機能に注力してきた。外部の開発者やクリエイターが参加できる「Lens Studio」とも連携し、メガネの中でエフェクトを見られる。
横部分にはタッチパッドが付いており、アプリと同様に適用するエフェクトを選べる。音声コマンドを起点に、ゲームをプレイすることも可能だ。
今回発表したものも一見して「オモチャ」と言えなくもないが、CEOのエヴァン・スピーゲルは先を見据える。それは、スマートグラスを通じてデジタルと現実世界が互いに溶け込む世界。今後も取り組みは続きそうだ。