2021年05月12日 07:00
大人向け商品が4割
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バンダイナムコホールディングスが5月11日、2021年3月期本決算を発表。売上高は前年比2.3%増の7409億円、営業利益は同7.5%増の847億円。ともに過去最高を更新した。

コロナ禍でアミューズメントパークが休業を迫られ、「リアルエンタメ」事業は大幅減収。玩具やゲーム販売の好調で補った。中でも活躍したのが、単価の高い大人向けのフィギュアやプラモデルだ。

バンダイナムコHDのトイホビー売上

「トイホビー」売上は前年比16.7%増の2960億円。このうち大人向け商品が占める割合は40% で、約3割だった2年前と比べ1割ほど高まった。

バンダイナムコHDは2018年、ハイエンド向け玩具の企画・販売に特化した子会社「バンダイスピリッツ」を設立。北米でも「BANDAI NAMCO Collectibles」を立ち上げ、国内外で大人層の開拓を本格化した。

人気が高いのは、世界から愛される往年の名作『機動戦士ガンダム』シリーズ。子供の頃に作品に熱中し、大人になって購買力をつけてからフィギュアやプラモデルを収集し始めるケースが多い。

2020年10月、鬼滅の刃で使用される武器『日輪刀』をリアルに再現した模型(税込7700円)の予約受付を開始。今年2月には、仮面ライダーの世界をイメージした大人向けアパレルブランドを立ち上げるなど、新製品の投入も相次ぐ。「キャラになりきって楽しめる大人向け商材の市場は拡大傾向にある」 という。