2021年05月12日 07:00
「ユニクロ指数」卒業へ?
Shutterstock

5月10日、日本経済新聞社は「日経平均株価」の算出方法や構成銘柄の選定基準を一部見直す方針であることを発表した。

よく言われるように、日経平均は歪な指標だ。構成銘柄の株価を「みなし額面換算」して合計、「除数」で割って算出する。株価の大きさが構成比を大きく変えてしまうため、いわゆる「値がさ株」を採用しづらい。

例えば任天堂やキーエンスは225社の中には算入されていない。 村田製作所もそうだ。これらの企業は、直近10年で株価水準を大きく伸ばした企業でもある。

一方、既に採用された値がさ株の影響は大きい。ファーストリテイリングの指数ウエートは一時12.8%にのぼり、巷では「ユニクロ指数」などと揶揄されてきた

新たな方法では、「みなし額面」を「株価換算係数」に改める。係数は原則1とするが、「株価水準が著しく高い場合」には係数を0.1から0.9に設定。組み入れ時のウエートが1%以内になるようにする

2021年10月の「定期見直し」から、新たなルールを適用する方針。日経平均に採用されていない値がさ株が採用されやすくなることが予想され、市場の注目を集めそうだ。