2021年05月07日 07:00
『アドバンス』超えて前進
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任天堂の業績拡大が続いている。5月6日に発表した2021年3月期本決算では、売上高が前年比34.4%増の1兆7589億円に拡大した。

営業利益は6406億円と、この規模にして81.8%の増益を達成。営業利益率は9.5ポイント上昇し、36.4%となった。

けん引役はやはり『Nintendo Switch』。Lite版も合わせると、2020年度の販売台数は前年比37.1%増の2883万台。発売からの累計では8459万台を突破した。

任天堂のSwitch販売台数

『ゲームボーイ アドバンス』の販売実績(8151万台)を抜き、『Switch』は同社として4番目に売れたゲーム機となっている。 2022年3月期には2550万台の販売を計画。1位の『DS』(1億5402万台)や2位の『ゲームボーイ』(1億1869万台)を猛追する。

ソフト販売も絶好調だ。『あつまれ どうぶつの森』は2085万本、『マリオカート8 デラックス』は1062万本を今期に売り上げた。それぞれ発売日は2020年3月、2017年4月だが、足元でも需要が力強い。

ダウンロード版の販売も伸長。『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』など追加コンテンツの売れ行きもよく、デジタル売上高は前年比68.5%増の3441億円。ゲームソフト売上全体に占める割合は42.8%まで高まった。

前年の反動により、2022年3月期の売上高は9%減の1兆6000億円となる見通し。今年3月中旬にはユニバーサル・スタジオ・ジャパン内に『SUPER NINTENDO WORLD』を開設するなど、自社IPを活用した新たな取り組みも進む。