過去最大のSPAC上場へ
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東南アジアで配車サービスやフードデリバリーなどを提供する「Grab」が、上場に向けた計画を発表。
「Altimeter Growth Corp」との合併によって上場する予定で、評価額は400億ドル近く。SPACによる新規上場としては過去最大となる見込みだ。
Grabは2012年に「GrabTaxi」として創業、マレーシアで配車サービスを始めた。その後は飲食、食料品、物品配達、さらには金融サービスへと事業領域を広げた。
2018年にはUberが東南アジア事業を売却、代わりにGrabの持分を取得した。株主にはソフトバンクGのほか、三菱UFJやDidiの名前がある。
直近の調達ラウンドでの評価額は160億ドル。いわゆる「スーパーアプリ」の提供企業として評価を高めてきた。シングテルとの合弁事業では昨年、銀行ライセンスも取得している。
今はシンガポールに本拠をおき、合計8地域で事業を展開。中でも大きいのがインドネシアだ。配車サービスを手がける現地企業「Gojek」と競合する。
コロナ禍でモビリティ事業は逆風を受けたが、飲食宅配などデリバリー事業が急成長。2020年のGMVは125億ドルにのぼった。上場後は2023年にGMV342億ドルという野心的な目標を掲げる。