2021年03月31日 07:00
ガラガラ戦略、コロナで威力
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子供服・ベビー用品の西松屋チェーンが3月30日、2021年2月期本決算を発表。売上高は26期連続の増収となり、営業利益は14期ぶりに過去最高を更新した。

  • 売上高は前年比11.5%増の1594億円
  • 営業利益は同じく6.3倍の120億円
  • 2021年2月期は売上1700億円(前年比6.6%増)、営業利益137億円(同13.3%増)を見込む。

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西松屋はあえて店を「ガラガラ」にし、繁盛店を作らないという戦略をとってきた。 子育てや家事で忙しい主婦層にストレスなく買い物をしてもらうためだ。

ベビーカーが余裕を持ってすれ違えるよう、通路幅は2.5m以上を確保。主要な幹線道路沿いを避け、一歩奥まった二等地に店を構える。混雑を避けるため、あえて自社競合するエリアに出店することさえある。

この店舗戦略がコロナ禍で威力を発揮。広い空間で密を避けながら買い物ができるとして西松屋の人気が高まった。

店舗あたりの売上効率は高くないため、近年はプライベート商品の拡充による採算改善に注力する。2020年4月には香港のドラッグストア企業、12月にはHISの海外法人に対するPB商品の卸売販売を開始した。