2021年03月27日 08:00
ファウンドリサービス
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インテル(Intel)新CEOのパット・ゲルシンガー氏は3月23日、半導体の製造能力を大幅に増強する計画を打ち出した。

まずは米国アリゾナ州チャンドラーにあるオコティロキャンパスに二つの新工場を立ち上げる。年内にも建設に取り掛かる予定だ。

二つの工場建設に投じるのは200億ドル。3,000もの永続的な雇用(高給)を生み出し、長期で地元1.5万人の雇用創出に貢献するという。

インテル

クアルコムやNVIDIAなど、半導体メーカーには「ファブレス」型の企業が多い。半導体製造には巨額の設備投資が必要であり、技術開発に徹するのは一つの合理性がある。

製造を受託するのが「ファウンドリ」企業。この結果、世界の半導体製造能力は台湾や韓国などのアジア(80%)に集中してしまっている。

今回インテルは、2工場の立ち上げとともにファウンドリサービスへの参入を宣言。潜在市場は保守的にみて1,000億ドル(2025年)と見積もる。成長の大半はエッジコンピューティングにより、それはインテルが得意とする領域だとした。

ゲルシンガーCEOは「世界には、地理的にバランスの取れた半導体製造キャパシティが必要だ」と強調。言うまでもなく、昨今の国際情勢が念頭にある。