100億ドル超での売却へ?
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Microsoftが「Discord」買収に向けて協議中だとGamesBeatが報じた。評価額は100億ドルを超えるという。
曰く、Discordは買い手を探しているが、現時点で確定的な候補はいない。株式上場も選択肢としては有力だ。
Discordはゲーマーが中心に利用するコミュニケーションプラットフォーム。巣ごもりで需要は高まり、MAU1.4億人に。昨年末、評価額70億ドルで1億ドルを調達したばかりだ。
起業家一族
Discord創業者ジェイソン・シトロンは連続起業家。2008年に創業したOpenFeintは2011年に1.04億ドルで売却した。当時はまだ26歳。買収したのは日本のグリーだ。
幼少期にNES(ファミコンの米国向け版)をプレイしたのがゲームとの出会い。やがて友人からプログラミングを教わり、自前のRPGゲームを作ったりもした。
祖父と曽祖父が一緒に起業し、父親も起業家という事業家ファミリー。自然とシトロンは商売に興味を持ち、幼い頃から近所の大人のためにパソコンを修理してあげたりした。
Discord
OpenFeint売却から1年後、シトロンは再び会社を立ち上げた。Discordはゲーム用チャットツールとして人気を博し、近年はゲーム以外での利用も増えた。
2020年、Discordの売上高は1.3億ドル超。成長投資も続け、損益はまだ赤字だ。100億ドル以上とは結構な評価額だが、ポテンシャルが大きいのも確かだ。
近い領域で先日IPOを果たしたRobloxは時価総額380億ドルを超えた。業界全体が活況となる中、今後の動向に注目したい。