辞めてどうするの?
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中国Eコマース企業「拼多多(Pinduoduo)」。2015年の創業でありながら、アリババの年間アクティブ購入者数を上回った。
先日、創業者であり董事長の黄崢氏が退任することを発表。彼はまだ40代になったばかり。なぜ若くしてトップを降りるのか。
基礎研究への情熱
理由の一つは「今の延長線上での競争に限界がある」と感じたから。中国のEコマース市場は、過熱している。
競争から逃れるには、より深く、根源的な課題に取り組む必要がある。コア技術レベルで抜本的な解決を打ち出し、文字通り「異次元」の改善を実現しなければ、というわけだ。
今後10年、拼多多が同水準の成長を続けるのが目標だという。
二つ目の理由は、パンデミックで加速した組織的な進化だ。拼多多はアセットライトな事業モデルから、自社で倉庫や物流拠点を持つ体制へと変化した。その中で、新世代のリーダーたちが育ってきたとする。
拼多多のビジョンは「コストコ」「ディズニー」の組み合わせ。「より安く、楽しく」というわけだ。
黄崢氏は退任後、「フードとライフサイエンスに関する研究」に注力する。農産物の生産に関わる基礎研究や、代替肉の開発についても野心を見せる。