2030年に売上5,000億円へ?オフィス家具で成長する文具メーカー「コクヨ」の”森林経営モデル”

コクヨといえば、1905年創業の老舗文具メーカーです。始まりは、創業者の黒田善太郎が大阪で帳簿の表紙製造から始めたこと。1961年に社名を「コクヨ」に改め、ノートやファイルなど文房具で日本トップクラスの存在感を築いてきました。
例えば「キャンパスノート」は1975年発売以来、シリーズ累計で約35億冊超を売り上げるベストセラーとなりました。一方では1960年代からオフィス家具分野に進出し、1990年代後半からはタイや香港などアジア各国に関連会社を設立。海外展開も推進してきました。
現在ではオフィス家具事業が売上の半分弱を占めるまでに成長、文具事業を上回る大きさになりました。デジタル化やリモートワークの普及により、コクヨの事業環境は変化し続けています。今回の記事では、単なる「文具屋」の殻を破ったコクヨの成長戦略について、開示された資料をもとに紹介します。