ケチャップや野菜ジュースで国内首位「カゴメ」海外では”トマト加工業”に徹し持続的成長を目指す

今回取り上げるのは、大手食品メーカーの「カゴメ」だ。
カゴメは1899年に創業し、洋食が日本に普及するトレンドに乗った。トマトケチャップやトマトジュース、それから野菜ジュースでも国内トップシェアを握る。創業した頃は「トマト」が日本人の口に合わず、打開策としてトマトソースを作ったという経緯がある。
すっかり成熟した企業にも思えるカゴメだが、2024年は売上、利益ともに急増。世界的な原材料価格の高騰を製品出荷価格に反映したほか、持分法適用会社であったIngomar社を連結子会社化。決算書上の利益額が拡大した。
カゴメを取り巻く環境には、健康意識の高まりと野菜価格の上昇という二つの大きなトレンドがある。果たしてどのような状況にあり、どんな戦略を推し進めているのか。今回の記事では、開示された資料をもとに紹介する。