コロナ禍を超えて絶好調「シンクロ・フード」ショート動画で更なる成長へ?

コロナ禍を超えて絶好調「シンクロ・フード」ショート動画で更なる成長へ?

シンクロ・フード

飲食店支援サービスを幅広く展開するシンクロ・フードが好調だ。

シンクロ・フードは2003年に創業。飲食店の開業・運営支援サイト『飲食店.com』を開始し、周辺領域で様々な事業を手がけてきた。コロナ禍では業績が大きく落ち込んだが翌年に概ね復調、その後の2年間で業績を大きく飛躍させた。

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厚労省によると、日本全国の飲食店営業施設数は145万店(2021年度)。「信号機よりも多い」とされる美容室(美容所)の数が27万拠点であることを考えれば、いかに多いかが分かる。もっとも形態はさまざまで、「一般食堂・レストラン等」に絞ると約78万店。

総務省の2014年センサスによると、バーやキャバレー、ナイトクラブを除いた店舗数が約52万事業所。シンクロ・フード自身も、この数値を全国の飲食店総数として捉えている。

飲食店は利益率が高くないケースも多く、新規出店・退店などの入れ替わりも激しい。しかし、一つのバーティカルな市場として、これほど多くの事業者を有するカテゴリは稀有だ。だからこそ『食べログ』(カカクコム)をはじめ、多くの関連する上場企業が生まれてきた。

シンクロ・フードもそんな上場企業の一つ。今回の記事では、同社が展開する事業やサービスを紐解いた上で、今後の成長戦略について紹介する。

飲食店の「新規開店」を事業機会に

シンクロ・フード創業者の藤代真一氏は1973年生まれ。1999年にアンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)へ入社したのち、2003年にシンクロ・フードを起業した。

起業の着想になったのは、横浜の実家であるという。ホテルやレストランに野菜を配送する卸業を営んでおり、藤代氏も小さい頃から手伝っていた。その時に父親が、新規の飲食店を開拓するのが難しいとボヤいていたのだ。

既存の飲食店には既に契約している業者がおり、引っこ抜いてくるのは難しい。新規の飲食店に営業できれば良いが、まとまった情報は見当たらなかった。そこでITを駆使して新たな出店情報を束ねれば、一つのプラットフォームとして成立しうると考えた。

こうして生まれたのが現在の『飲食店ドットコム』だ。同社では、店舗デザインや新規開店情報のPR、インテリアの求人転職など多数のWebサイトを展開。2006年には飲食店の求人情報サイト「求人@飲食店.com」を開始。現在の事業モデルの礎となるサービスを開発していった。

飲食店の運営支援サービスで成長

現在において、シンクロ・フードの収入源は大きく三つに分類される。店舗運営に役立つ「運営サービス」、新規出店や退店を支援する「出退店サービス」と「その他」である。

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