2022年9月に、合計10社が東京証券取引所での新規上場を承認された。今回の記事では前回に引き続き、残りの5社について紹介していく。
2005年設立のビジネスコーチ(東京都千代田区)は、法人顧客向けのビジネスコーチングを展開する。
ビジネスコーチングは、①観察、②承認、③傾聴、④質問の4つのコミュニケーションスキルにより信頼関係を醸成し、コーチ個人が持つテクニカルスキルや実践ノウハウを活用して顧客の行動変容を支援するものだ。
コーチによる質問とクライアントの回答でステップは進み、顧客の「思考の枠を外す」質問をして適切な解決策を考え、実行可能な行動計画の策定を促す。
2006年には「ビジネスコーチスクール」を開講し、個人向けにコーチングスキルを教えるサービスも始めた。
コーチングサービスの幅も広く、企業トップや経営幹部向けの「エグゼクティブコーチング」や、WEB会議システムを使った「オンラインコーチング」、コーチング内容のエッセンス動画を70本ほど配信する「マイクロコーチング」も手がける。
パートナーコーチ(外部委託先)として100名以上が登録し、その半数以上は従業員1000名以上の企業出身。3分の一以上は役員、部長職以上のバックグラウンドを持つ。
有価証券報告書によると2021年9月期の売上高は10億円、経常利益は2億3000万円だった。
10月20日にグロース市場での上場を予定する。上場時の発行済株式総数は110万4000株、想定価格は2070円。想定時価総額は約22億9000万円となる。
2018年設立のAtlas Technologies(東京都千代田区)は、フィンテック領域でコンサルティングを手がける。
銀行法、資金決済法、割賦販売法などの法令にもとづく許認可をはじめ、国内外における網羅的・専門的なナレッジを提供。戦略企画から開発、運用保守に至るまで幅広くカバーし、ワンストップで顧客を支援する。
クロスボーダー案件にも対応し、国内顧客と海外企業のプロジェクトや、海外顧客の日本におけるプロジェクトの支援が可能。
現地商習慣や競合環境・ローカル消費者理解などの市場ナレッジを生かし、これまでに、米国、中国、インド、シンガポールなど10か国に関連するプロジェクトを手がけた実績がある。
有価証券報告書によると2021年12月期の売上高は21億8700万円、経常利益は4億7300万円だった。NTTドコモの「dカード」プロジェクトに会社設立時から参画し、全社売上のうちNTTドコモ関連が8割を占める。
10月26日にグロース市場での上場を予定する。上場時の発行済株式総数は710万株、想定価格は1320円。想定時価総額は約93億7200万円となる。
2011年設立のリンカーズ(東京都文京区)は、ものづくり領域のビジネスマッチングサービスを手がける。
ニーズ(発注企業)とシーズ(受注候補企業)を結びつけることを活動の中心とし、企業間のマッチングプロセスの課題解決につながるサービスを提供し収益を得るビジネスモデルだ。
技術課題を抱える発注企業とものづくりに特化した全国の中小企業などを引き合わせる「Linkers Sourcing」や、企業同士の面談機会を作る「Linkers Marketing」を中心に展開。