クリエイターがぶつかる"4つの課題"を支援、サービスEC「MOSH」の成長戦略とは
モッシュ

サービス業向けのEC支援で成長を続けているのが、スタートアップのMOSH(モッシュ、東京都渋谷区)だ。同社はそのビジネスモデルからサービス業版「BASE」とも表現される。

2018年に提供を開始した支援プラットフォームの「MOSH」では、ウェブサイト構築から予約・決済までサービス運営に必要な機能を一括で提供。サービス提供者(クリエイター)はスマートフォン一つで事業を展開できる。

コロナ禍により生まれたオンラインレッスンなどの新たな需要を取り込み、登録者数は急拡大。足元ではコロナ前の約5000人から10倍以上に増加した。

今年の4月にはシリーズBラウンドで約8億円を調達し、さらなる成長に向けた投資も画策する。

籔和弥CEOは「クリエイターがぶつかる課題は、段階ごとに大きく4つある」と指摘。今後はこれらの課題を包括的にサポートする機能も拡充し、プロダクトを磨き上げていく。

今回の記事では、同社の強みやクリエイターが抱える課題、今後の成長戦略について薮CEOのインタビュー形式で紹介する。

世界一周経て、サービスのCtoC化に着目

【略歴】やぶ・かずや 福井県出身。2014年、Rettyに7人目の社員として新卒入社。Rettyアプリのリーダーなどを担当し2017年退職。世界一周を経て現在のサービスを着想し、同年にMOSHを創業。

ーー創業までの経緯は。

大学時代に、英語の家庭教師のマッチングサービスを立ち上げて、インターネットを通じて個人と個人を繋げる楽しさを体験し、ビジネスとして展開したいと考えた。とはいえ、当時は自分で事業を大きくする自信がまだなく、ノウハウを学ぶため口コミグルメサイトの「Retty」に入社した。

3年ほどサービス開発に携わり、あらためて起業する自信がついたのでRettyを退社し、見識をひろげるために世界一周の旅に出た。

そのなかでSNSを通じてサービスを提供する「CtoC」の広がりを目の当たりにした。この経験が今のMOSHのアイデアにつながっている。

当時からモール型のサービスECサイトはもちろんあったが、ストアフロント型のものはなく狙い目だと考えた。

最初の信頼構築という部分では、モール型のサイトで繋がることが有効だ。ただ、月額料金や十数%の手数料を払うのは負担が大きく、一度関係を作ってしまえば、二回目以降はモール型のサイトを経由する必要もなくなる。

開始から4年で200業種、5万人超が利用 

ーービジネスモデルと足元の動向を教えてください。

MOSHは個人やスモールチームがネットでサービスを売るためのプラットフォームだ。クリエイターはホームページ、予約、決済、月額決済、回数券などの機能をエンドユーザーに提供できる。

MOSHのサービス概要

初期費用や月額費用は発生せず、決済手数料として売上の8%をいただく仕組みだ。(現在はキャンペーンを実施しており3.6%)

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